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ギブラーリ皮下注189mg

販売名
ギブラーリ皮下注189mg
薬価
189mg1mL1瓶 5001219.00円
製造メーカー
Alnylam Japan

添付文書情報2023年05月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
ギボシランナトリウム注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
急性肝性ポルフィリン症。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は臨床症状及び生化学検査等により急性肝性ポルフィリン症と診断された患者に投与すること。
用法・用量
通常、12歳以上の患者には、ギボシランとして2.5mg/kgを1ヵ月に1回皮下投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤の投与が予定から遅れた場合は、可能な限り速やかに投与を行い、以後、その投与を基点とし、1ヵ月間隔で投与すること。
肝機能障害患者
8.1. 本剤投与により、アナフィラキシーなどの重度過敏症反応が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置をとれる準備をしておくこと〔11.1.1参照〕。
8.2. 本剤投与により、ALT上昇又はAST上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前に肝機能検査を行い、投与開始後6ヵ月間は月1回を目安に、それ以降は定期的に肝機能検査を行うこと。重度肝機能検査値異常や、臨床的に顕著な肝機能検査値変動が認められた場合は、休薬又は投与を中止するなど、適切な処置を行うこと(本剤の投与を再開する場合は、肝機能検査値が改善したことを確認した上で、用量を1回1.25mg/kgとする等、慎重に投与を再開し、その後も患者の状態を観察しながら必要に応じて1回2.5mg/kgへの増量を検討すること)〔11.1.2参照〕。
8.3. 本剤投与により、血清クレアチニン上昇又はeGFR低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること〔11.1.3参照〕。
重度腎機能障害患者は臨床試験では除外されている〔16.6.2参照〕。
中等度肝機能障害及び重度肝機能障害患者は臨床試験では除外されている〔16.6.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). CYP1A2の基質となる薬剤(リドカイン、デュロキセチン、テオフィリン等)〔16.7.1参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある(本剤は、肝臓でのヘム生合成経路に対して薬理作用を有することから、チトクロームP450(CYP1A2)の活性を抑制する)]。
2). CYP2D6の基質となる薬剤(ロラタジン、パロキセチン、アミトリプチリン等)〔16.7.1参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある(本剤は、肝臓でのヘム生合成経路に対して薬理作用を有することから、チトクロームP450(CYP2D6)の活性を抑制する)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(0.9%)〔8.1参照〕。
11.1.2. 肝機能障害(13.5%):ALT増加、AST増加、γ-GTP増加等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.2参照〕。
11.1.3. 腎機能障害(13.5%):慢性腎臓病、血中クレアチニン増加、糸球体濾過率減少等があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 眼障害:(1~2%未満)結膜出血、眼そう痒症、霧視。
2). 胃腸障害:(5%以上)腹痛、便秘、下痢、悪心、嘔吐、(2~5%未満)胃食道逆流性疾患、(1~2%未満)消化不良。
3). 一般・全身障害および投与部位の状態:(5%以上)無力症、疲労、*注射部位反応(紅斑、そう痒感、発疹、腫脹、疼痛、内出血、皮膚炎、不快感及び出血)[*:2例に以前の注射部位に、一過性のリコール現象である紅斑が発現した]、発熱、(2~5%未満)インフルエンザ様疾患、末梢腫脹。
4). 感染症および寄生虫症:(5%以上)インフルエンザ、上咽頭炎、上気道感染、(2~5%未満)胃腸炎、尿路感染、(1~2%未満)気管支炎、下気道感染、気道感染、副鼻腔炎、ウイルス感染。
5). 臨床検査:(5%以上)リパーゼ増加、血中ホモシステイン増加、(2~5%未満)アミラーゼ増加、血中ナトリウム減少、国際標準比増加、(1~2%未満)活性化部分トロンボプラスチン時間延長、C-反応性蛋白増加、プロトロンビン量増加、体重減少、体重増加。
6). 代謝および栄養障害:(2~5%未満)食欲減退、脱水、(1~2%未満)鉄過剰。
7). 筋骨格系および結合組織障害:(2~5%未満)関節痛、背部痛、筋肉痛、四肢痛、(1~2%未満)側腹部痛、関節腫脹、筋痙縮、筋骨格痛、頚部痛。
8). 神経系障害:(5%以上)頭痛、片頭痛、(2~5%未満)浮動性めまい、錯感覚、振戦、(1~2%未満)味覚異常、感覚鈍麻。
9). 精神障害:(2~5%未満)不安、(1~2%未満)抑うつ気分、不眠症、精神状態変化、パニック発作。
10). 呼吸器、胸郭および縦隔障害:(2~5%未満)咳嗽、呼吸困難、口腔咽頭痛、(1~2%未満)喘息、鼻出血、気道うっ血。
11). 皮膚および皮下組織障害:(5%以上)皮膚そう痒症、(2~5%未満)湿疹、紅斑、発疹、蕁麻疹、(1~2%未満)脱毛症、皮膚水疱、多汗症、爪甲剥離症。
12). その他:(2~5%未満)過敏症、月経過多、(1~2%未満)動悸、排尿困難、月経困難症、ほてり、高血圧。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ウサギにおいて、本剤の臨床推奨用量における曝露量未満で着床後胚損失率高値及び総吸収胚数高値、生存胎仔数低値、全胚死亡・胎仔死亡並びに流産、臨床推奨用量における曝露量の3.2倍で骨格変異(胸骨非対称、胸骨変形、胸骨の化骨中心分離)が認められ、これらの所見は母動物体重低値及び母動物摂餌量低値を伴うものであった)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて、高用量(30mg/kg)投与時に4例中1例で乳汁中に本薬がわずかに検出されたが、母動物における血漿中濃度の1/10未満であり、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 外観に異常を認めた場合や、溶液に変色や不溶性微粒子が認められた場合は、使用しないこと(なお、本剤は、無色~黄色澄明である)。
14.1.2. 患者の体重に基づき、投与液量を算出すること。また、投与に必要な液量を正確に吸引できるよう、適切な小容量注射器を選択すること。
14.1.3. 本剤は、1回限りの使用とし、使用後の残液は使用しないこと。
14.1.4. 他剤とは混注しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与部位は、腹部、上腕部又は大腿部とすること。同一部位への繰り返し投与は避け、投与毎に投与部位を変えること。
14.2.2. 注射部位1ヵ所あたりの最大投与液量は1.5mLとすること。
使用時まで包装箱に入れて保管すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報ラットに本薬25、50又は100mg/kgを1ヵ月に1回皮下投与したがん原性試験において、100mg/kg投与群の雄ラットで良性肝細胞腺腫の発生頻度の増加が認められた。雄ラットに本薬100mg/kgを投与した際の曝露量(AUC)は、ヒトに臨床推奨用量を投与した場合の約42倍であった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
外国人慢性高排出者注1)に本薬0.35、1.0又は2.5mg/kgを単回皮下投与したときの本薬及びアンチセンス鎖の3’末端から1個のヌクレオチドが欠落した代謝物AS(N‐1)3’の血漿中濃度時間推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。本薬2.5mg/kg投与時のt1/2は10.4±2.62時間、見かけの全身クリアランスは36.7±10.3L/h、見かけの分布容積は524±69.2L(いずれも平均値±標準偏差)であった。

本薬単回投与時の本薬及び代謝物AS(N‐1)3’の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

注1)急性肝性ポルフィリン症に関連する遺伝子変異を有するが、活動性の内臓神経発作は認められない被験者で、健康成人と比べてALA及びPBG高値を示す。
16.1.2 反復投与
外国人急性間欠性ポルフィリン症患者3例に本薬2.5mg/kgを1ヵ月に1回、4回皮下投与したとき、初回投与時及び4回目投与時における本薬のCmax(平均値)はそれぞれ279及び321ng/mL、AUClast(平均値)はそれぞれ3030及び4130ng・h/mL、代謝物AS(N‐1)3’のCmax(平均値)はそれぞれ132及び123ng/mL、AUClast(平均値)はそれぞれ1880及び1930ng・h/mLであり、本薬及び代謝物AS(N‐1)3’のいずれも蓄積性は認められなかった。
16.3 分布
本薬のヒト血漿タンパク結合率は、本薬濃度の増加に伴い減少した(本薬1μg/mLで91.8%、本薬50μg/mLで21.1%)(in vitro)。本薬2.5mg/kgを投与したとき、ヒト血漿タンパク結合率は90%超であると考えられた。
急性肝性ポルフィリン症患者等125例から得られた血漿中本薬及び代謝物AS(N‐1)3’濃度に基づく母集団薬物動態解析の結果、本薬及び代謝物AS(N‐1)3’の見かけの中心コンパートメントにおける分布容積(Vd/F)は、いずれも10.4Lと推定された。
16.4 代謝
本薬は、エキソヌクレアーゼ及びエンドヌクレアーゼによる加水分解を介して代謝される。
本薬は各種チトクロームP450(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を阻害しなかった。また、本薬は各種チトクロームP450(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4)を誘導しなかった(in vitro)。一方で、本剤は肝臓でのヘム生合成経路に対して薬理作用を有することから、肝臓のチトクロームP450の活性を抑制する可能性がある。[16.7.1参照]
16.5 排泄
外国人急性間欠性ポルフィリン症患者3例に本薬2.5mg/kgを1ヵ月に1回、4回皮下投与したとき、初回投与時及び4回目投与時の投与量に対する投与後24時間までの尿中排泄率(平均値)は、本薬でそれぞれ13.5%及び9.63%、代謝物AS(N‐1)3’でそれぞれ7.20%及び5.80%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
本剤2.5mg/kgを皮下投与したとき、投与後2時間の血漿中本薬及び代謝物AS(N‐1)3’濃度(初回投与時及び投与5ヵ月時)、並びにベースラインからの尿中ALA値及びPBG値の低下率(投与6ヵ月時)は、軽度肝機能障害患者(ベースライン時の総ビリルビン又はASTが基準値上限超の患者、6例)では肝機能が正常な患者(42例)と比較して臨床的に重要な違いは認められなかった。[9.3参照]
16.6.2 腎機能障害患者
本剤2.5mg/kgを皮下投与したとき、投与後2時間の血漿中本薬及び代謝物AS(N‐1)3’濃度(初回投与時及び投与6ヵ月時)、並びにベースラインからの尿中ALA値及びPBG値の低下率(投与6ヵ月時)は、軽度腎機能障害患者(ベースライン時のeGFR(mL/min/1.73m2、以下同様)が60以上90未満、26例)、中等度腎機能障害患者(ベースライン時のeGFRが30以上60未満、11例)及び重度腎機能障害患者注2)(eGFRが15以上30未満、3例)では、腎機能が正常な患者(11例)と比較して臨床的に重要な違いは認められなかった。[9.2参照]
注2)腎機能障害の程度がベースライン時は中等度であったが、投与6ヵ月時では重度であった患者。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 CYP基質
外国人慢性高排出者注1)10例に本剤2.5mg/kgと各CYP分子種の基質となるカクテルを併用投与したときの各CYP基質の薬物動態に及ぼす影響は、次のとおりであった。[10.2、16.4参照]
→図表を見る(PDF)

16.8 その他
外国人急性間欠性ポルフィリン症患者7例にプラセボ又は本薬2.5mg/kgを1ヵ月に1回、4回皮下投与したとき、ベースラインからの尿中ALA値及びPBG値の低下率(平均値)は、プラセボ群(4例)では大きな変動は認められず、本薬群(3例)の投与1週時で83.8%及び75.7%、投与2週時で82.4%及び82.8%、投与1ヵ月時で90.8%及び90.7%であり、その後も維持された[ベースライン時の尿中ALA値及びPBG値は、プラセボ群で16.6(7.51-33.8)及び46.2(30.7-51.8)nmol/mol Cr、本薬群で19.4(11.2-50.4)及び57.8(42.2-64.7)nmol/mol Cr:中央値(範囲)]。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相臨床試験
急性肝性ポルフィリン症患者94例を対象としてプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した[プラセボ群46例(急性間欠性ポルフィリン症患者43例(うち日本人2例)、多様性ポルフィリン症患者1例(日本人)、遺伝子変異未同定の患者2例)、本剤群48例(急性間欠性ポルフィリン症患者46例、遺伝性コプロポルフィリン症患者1例、多様性ポルフィリン症患者1例)]。二重盲検期間では、プラセボ又は本剤2.5mg/kgを1ヵ月に1回、6ヵ月間皮下投与とされた。その後の継続投与期間では、本剤1.25mg/kg又は2.5mg/kgを1ヵ月に1回、皮下投与とされた。
主要評価項目である二重盲検期間における急性間欠性ポルフィリン症患者集団でのポルフィリン症複合発作(入院、緊急受診又は自宅でのヘミン静脈内投与を要した発作と定義)の年換算発作回数は次のとおりであり、本剤群はプラセボ群に対して有意に低値を示した。
二重盲検期間における急性間欠性ポルフィリン症患者集団での複合発作の年換算発作回数
→図表を見る(PDF)

また、継続投与期間も含めた各評価項目の結果は、次のとおりであった。
二重盲検期間+継続投与期間における全患者集団での複合発作の年換算発作回数
→図表を見る(PDF)

副作用の発現割合は、二重盲検期間ではプラセボ群45.7%(21/46例)、本剤群66.7%(32/48例)であり、本剤群で認められた主な副作用は、悪心(11例、22.9%)、注射部位反応(8例、16.7%)、頭痛(5例、10.4%)であった。データカットオフ時(本剤の平均曝露期間(平均値±標準偏差):16.0±4.6ヵ月)ではプラセボ/本剤群69.6%(32/46例)、本剤/本剤群75.0%(36/48例)であり、本剤投与時に認められた主な副作用は、注射部位反応(26例、27.7%)、悪心(22例、23.4%)、疲労(14例、14.9%)、頭痛(12例、12.8%)であった。

18.1 作用機序
ギボシランは二本鎖の低分子干渉リボ核酸(siRNA)であり、RNA干渉により肝細胞内でアミノレブリン酸合成酵素1(ALAS1)mRNAの分解を促進し、肝臓におけるALAS1 mRNA濃度を減少させる。これにより、急性肝性ポルフィリン症の発作などの疾患症状を引き起こす要因となるALA及びPBGの血中濃度を抑制する。
18.2 ALA及びPBGの減少作用
急性間欠性ポルフィリン症モデルマウスやPBGDノックダウンラットに本薬を皮下投与した結果、血清中ALA及びPBG濃度が減少した。サルに本薬を皮下投与した結果、肝臓、血清及び尿におけるALAS1 mRNA濃度が低下した。

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